大人であれば誰もがご存知の”フィリピン”という国ですが、実はフィリピンでは何語が使用されているのか知っている日本人はあまりいません。
もちろん、フィリピン旅行や留学経験者であれば知っているはずですが、そうでない日本人は知らない事がほとんどです。
”アメリカ=英語”、”中国=中国語”、”スペイン=スペイン語”、”フィリピン=フィリピン語???”となってしまう方も沢山いるはずです。
こちらの記事では、そんなフィリピンの公用語について詳しく紹介していきます。
フィリピン人は何語を話すの?
昔は7000言語あった
フィリピンは大小7107個の島々からなるインドネシアに次いで世界第2位の群島国家です(2020年1月現在)。
そして、そんなフィリピンには「島の数だけ言語があった」ようです(16世紀以前)。
16世紀以降は言語を統一しよう、公用語を作ろう、という働きがあったために言語の数が約8個になりました。
フィリピンで使用される主な言語
現在でも昔の名残があり、フィリピンでは約170個近くの言語があると言われています。
そんな中でも100%のフィリピン人が使う事のできる言語が”タガログ語”と呼ばれる言語です。
私たち日本人が”フィリピン語”と呼んでいる言語は、正式には”タガログ語”なのです。
ですが、厄介なのは公用語がフィリピン語(タガログ語)だけではないところです。
100%のフィリピン人がタガログ語を使う事ができますが、
約60〜70%のフィリピン人が英語を話せて、
約40〜60%のフィリピン人がビサヤ語(セブアノ語)を使います。
つまり、「フィリピンで使用される言語は何語?」という質問にふさわしい回答は「フィリピンではタガログ語、英語、ビサヤ語(セブアノ語)が使用される」という答えになります。
今回は「タガログ語とビサヤ語の違い」、「ビサヤ語とセブアノ語の違い」についての説明は省きますが、気になる方は過去の記事を読んでみてください。
どこの地域がどの言葉を話すの?
フィリピンは大きく分けると以下の3グループに分割されます。
・ルソン島(マニラのある地域)
・ビサヤ諸島(セブ島のある地域)
・ミンダナオ諸島(ダバオのある地域)
「ルソン島=タガログ語」、「ビサヤ&ミンダナオ諸島=ビサヤ語(セブアノ語)」を使用します。
フィリピンの首都であるマニラ近郊に住むフィリピン人はタガログ語を普段から使用しますが、セブ島やダバオがある地域ではビサヤ語(セブアノ語)を普段から使用します。
とはいえ、普段はビサヤ語(セブアノ語)を使用するフィリピン人がマニラ近郊に行けばタガログ語を話すなどして上手く使い分けます。
英語はいつ使うの?
普段はタガログ語またはビサヤ語を使用するフィリピン人ですが、ほとんどのフィリピン人は英語を話す事もできます(完璧ではない)。
20〜30代のフィリピン人であれば、ほとんどの人が英語を話す事ができます。
というのも日本とは違い、英語が話せなければ就職が不利になる可能性があります。
他にも、食品や薬などの表記が英語になっている、映画やドラマが英語になっているなどと色々な場面で英語が使用されているために、英語を理解できなければ生活に支障を来す恐れがあるのです。
そしてビジネスや就職時の面接などの大事な場面では英語を使用して会話をする事が多々あります。
”英語を上手く話せるフィリピン人=上級国民”といった風潮も世間から感じられることから、小さい頃から英語を話せるように教え込む親御さんも沢山います。
家庭環境によっては4〜6ヶ国語を話せる
家庭環境によってタガログ語、ビサヤ語、英語、そしてもう1ヶ国語を使えるフィリピン人も多くいます。
フィリピン旅行や留学経験のある方なら実感した事があるかもしれませんが、日本語を話せるフィリピン人も多くいます。
日本語を話す事ができれば4ヶ国語を話せる事になりますから、5〜6ヶ国語話せるフィリピン人がいても不思議ではありません。
まとめ
・フィリピンには約170個の言語がある
・フィリピンの主な公用語は3つ(タガログ語、英語、ビサヤ語)
・日本人がフィリピン語と呼ぶのはタガログ語のこと
・ルソン島に住むフィリピン人はタガログ語、ビサヤ諸島&ミンダナオ諸島に住むフィリピン人はビサヤ語を使用
・商品の表記、映画やドラマ、就活や面接など大事な場面では英語を使用
今回は、フィリピンでは何語が使用されるのかについて詳しく説明してきました。
生まれた場所や家庭状況によっては4〜6ヶ国語を話す事のできるフィリピン人も多くいます。
言語習得が苦手な日本人にとっては憧れるポイントの一つであるかもしれませんね。
英検対策をオンラインで出来るのはココだけ。
・最短で英検1〜5級が欲しい方
・「英単語、熟語、文法、英作文、面接、スピーキング」に対応
・二次試験対策も実践問題を使って本格レッスン