「フィリピン料理ってまずいよね?」
「フィリピン料理って全部辛いよね?」
「どのフィリピン料理がオススメ?」
僕がフィリピンの語学学校で勤務していた時にはたくさんの生徒さんからこういった質問をよく受けました。
今回はこれらの質問に対する回答を紹介して、オススメしないフィリピン料理とオススメのフィリピン料理を紹介します!
フィリピン料理ってまずいの?
結論から言ってしまうと、美味しくはないです。
「美味しくはない」と答えたのには理由があり、フィリピン料理全般の感想としては「まずくはないけど」「美味しくもない」といった料理が多いです。
もちろんフィリピン料理の中にも、極端にまずい料理や極端に美味しい料理はありますが、普段口にする一般家庭のフィリピン料理はどちらにも該当するものはないような気がします。
何が言いたいのかというと、決してイタリア料理やフランス料理といった高級感溢れる週末に家族やカップルで食べに行くような料理ではないということです。
フィリピン料理って全部辛いの?
結論から言ってしまうと、フィリピン料理は基本全部辛いです。
日本語の「辛い」には2種類あり、
・韓国料理のような唐辛子の辛さ(スパイシー)
・塩や醤油が大量に入っている辛さ、塩っぱさ(ソルティー)
これらのうちフィリピン料理の辛さというのはソルティーの方です。
あなたもご存知の通り、東南アジアやフィリピンは発展途上国、つまり貧困が深刻な国、貧しい国の一つです。
確かにアフリカ地域に比べれば断然裕福な生活だと言えますが、それでも世界的に見れば貧困な国の一つです。
こういった政治的背景も理由の一つとして、フィリピン人は毎食白米を食べてお腹を膨らませます。
そのためにフィリピン料理のほとんどが白米をたくさん食べることができるような味付けになっています。
あなたも想像が付くように「白米をいっぱい食べることができる味付けにするには、塩や醤油をたくさん混ぜた塩辛いおかず」にする必要があります。
これはフィリピンの文化、状況から考えると仕方がないのかなと思います。
⬇︎あくまでも筆者の独断と偏見で書いています⬇︎
フィリピンのまずい料理4選
オススメの美味しいフィリピン料理を紹介する前にまずい料理を紹介します!
見た目がグロテスクな料理もあるので、後から紹介する美味しい料理がより一層美味しく見えるかもしれませんね!(笑)
見た目から受け付けない【バロット】
バロットとは…孵化直前のアヒルの卵をお湯で茹でてゆで卵にしたもの
中国や東南アジアでは当たり前のように食べられる料理で、フィリピンでは栄養価が高いと言われているために仕事前に食べる人がたくさんいます。
味はおでんに入っているゆで卵のようですが、アヒルのクチバシや羽が喉に刺さってチクチクするので僕は大っ嫌いです。
あまりにもグロいために今回は控えめの写真を使用していますが、手で持っている殻の部分にはアヒル本体が入っています。
興味のある方は「フィリピン料理 バロット」と検索して見てください。たくさんのグロい写真が出てきます。
考えただけで恐ろしい【ディヌグアン】
写真を見て、何が材料として使われているか想像が付きますか?
ビーフシチューのような見た目で、フィリピンの伝統料理である「dinuguan(ディヌグアン)」はフィリピン料理レストランに行くと、メニューに載っています。
ちなみに僕は何からできているか教えて貰えずに、完食し終えた後に「全て豚の血」から出来ていると聞かされた時は吐き気がしたのを覚えています。中に入っているプリプリしたお肉のような物体も血を固めて作られるそうです。
ビーフシチューを想像して食べると、味は想像と違って塩辛く、レバーをすり潰してシチューにしたような味です。人によってはビーフシチューの味と言う方もいますが、何から作られているか聞いてからは血をイメージしてしまうために味合うことが出来ません。
日本人でもディヌグアンが好きな人はたくさんいますが、ほとんどの人は豚の血を想像したら一口も食べることが出来ません。
想像の味と全然違う【スパゲティー】
私たち日本人が想像する、写真のような「赤いスパゲティー」はトマトの酸味のある「トマトスパゲティー」ですが、フィリピン全土で提供されるトマトスパゲティーの味は酸味0、甘み100です。
フィリピンで通常使用されるケチャップはトマトケチャップではなく、バナナケチャップなので、トマトの酸味は全くなく、バナナの甘みがあります。これをスパゲティーでも使用するために甘い味となります。
嘘じゃありませんよ?フィリピンのトマトスパゲティーの味は甘いです。
嘘だと思っている方はフィリピンに行った際にマクドナルドかジョリビーで頼んでみてください。
僕は甘いスパゲティーは大っ嫌いです。20年間酸味のあるトマトスパゲティーを食べて生きてきたので、なかなか受け入れられません。
今は違う食べ物だと思って食べていますが、酸味のあるスパゲティーが恋しくなります(笑)。
※イタリアンレストランなどのスパゲティーはちゃんとしています
友達10人中9人がまずいと言ったスープ【シニガン】
フィリピンの語学学校で働いていた時にフィリピン料理を生徒さんと食べに行き、このシニガンを注文したら10人中1人しか美味しいと言わなかったスープです(韓国人や中国人もいた)。
10人中9人がまずいっていう料理が私たちの周りにありますか?あんなに臭い納豆ですら10人いれば2〜3人は好きと言うのではないでしょうか?
フィリピンの伝統料理の一つであるSinigang(シニガン)はタマリンドと呼ばれる豆を用いた酸味の強いスープです。
どれくらい酸味があるのかと言われると、飲んだ瞬間に咳込む、喉に少し違和感を感じるくらい酸味が強いです。
僕は日本でこんなにも酸味の強いスープを飲んだことがありません。
ちなみに僕は大好きですが、割り勘でレストランに行く時には「絶対に頼むな」とみんなに言われてしまう一品です。
そしてシニガンにも種類がたくさんあります。
豚肉を使ったシニガン | Sinigang na baboy |
エビを使ったシニガン | Sinigang na hipon |
鶏肉を使ったシニガン | Sinigang na manok |
高級魚ラプラプを使ったシニガン | Sinigang na lapulapu |
メニューにはタガログ語で表記されていることが多いので、どの単語がどの食材かわからない可能性があります。参考にしてください。
フィリピンのオススメ料理5選
最も有名な家庭料理【アドボ】
アドボに関してはどこのレストランで食べてもハズレがありません。日本人でも食べたことのある方も多いと思いますが、日本食で例えると豚の角煮といったところです(肉は硬いけど)。
フィリピンに行った際には絶対に食べておきたいフィリピン料理の一つです。
アドボにも豚肉アドボ、鶏肉アドボ、牛肉アドボといった種類があります。
各家庭によって中に入れる材料が異なるのも特徴です。
鶏肉アドボは僕の出身地名古屋の有名食べ物である手羽先に似ているので個人的には一番好きです。
お祝いイベントには絶対欠かせない【レチョン】
レチョンはフィリピンのお祝いイベントでは絶対に欠かせないフィリピンの伝統料理です。お祝いイベントでは必ず豚一匹が食事に出てきます。
既に内臓は取り除かれており、中にはたくさんの野菜が詰め込まれて長時間かけてゆ〜っくり焼かれます。大きいやつでは3時間〜4時間かかると聞いたこともあります。
写真を見た通り見た目は豚一匹ですが、味はジューシーでソースなどは付けなくても既に味が付いているので美味しいです。日本食で例えるのであれば焼き豚です(そのままか笑)。
フィリピン人の中には顔や豚足も食べる人がいますが、基本的には身体のみ食べればオッケーです。
ちなみに韓国でも「チョッパル」という名前の豚足をメインとした料理もあるくらいなので、豚足はちゃんとした食べ物だと言えます。僕はあまり好きではありませんが。
万人受けする味のスープ【ブラロ】
有名なフィリピン料理を聞くと”シニガン”と言われることが多いのでフィリピンのスープ=酸っぱいという印象が付いてしまいがちですが、そんなことはありません。
フィリピン伝統料理の一つである”Bulalo(ブラロ)”は皆さんの想像する塩っぱいスープの味です。
牛の骨付きスネ肉と一緒にトウモロコシ、インゲン、白菜などを煮込んだスープで、ベースはコンソメと醤油です。
牛骨からの牛ダシと野菜からの野菜ダシがいい感じにマッチしてとても美味しいです。
白米とも物凄く相性が良いために何杯でもご飯が進みます。
酸っぱいスープが苦手な人はブラロスープを注文してみてください!
フィリピンで唯一?の生魚料理【キニラウ】
kinilaw(キニラウ)…生のマグロに、大根、キュウリ、タマネギ、生姜、ガーリック、大量の酢を混ぜたフィリピン料理
最近では日本の寿司(生魚)を食べる文化が海外にも広まりつつありますが、基本的には海外では魚を生で食べる文化はありません。
そんな中、フィリピン料理には生マグロを食べるキニラウという物があります。
正確には酢を使って変性調理を行なっているために生とは言い難いですが、食感と味は完全にマグロの刺身です。
酢の物が苦手な人にとっては美味しくないかもしれませんが、フィリピン料理レストランに行けば高確率でメニューに載っているので生魚が恋しくなった際には食べてみるのもアリです。
フィリピンの焼きそば【パンシット】
フィリピン伝統料理の一つである”pansit”は”便利な食べ物”という意味があるらしく、簡単に作れて、野菜が大量に摂れる優れものフードです。
味は日本の”塩焼きそば”に似たような味ですが、麺にはビーフンが使われることが多いです。家庭やレストランによって具材は違いますが、鶏肉、豚肉、エビ、イカなどがよく使われます。
焼きそば好きにはたまらなく美味しいフィリピン料理です。
ちなみに僕はフィリピン料理レストランに行く際には絶対に頼みます。レストランによって味が全然違い、美味しいところはとても美味しいのですが、僕の想像を超えないレストランがほとんどです。パンシット巡りをしてみるのもアリですね!
フィリピンのまずい・美味しい料理まとめ
まずいフィリピン料理と美味しいフィリピン料理を紹介してきましたが、基本的にはショッパイ食べ物が多いことを覚えておくと良いかもしれません。
フィリピン人はパンシット(焼きそば)にしても、日本食のラーメンにしても白米とセットで食べることが多いです。
フィリピン人にとってみれば、おかず全てが白米のお供なので塩辛かったり、醤油辛かったりするのが当たり前です。
長期間滞在しているとそんな塩辛い料理にも慣れてしまいますが、観光で数日や数週間の滞在では「美味しくない」と感じても当たり前です。
普段私たちの食べている日本食とフィリピン料理では大きな差があるので。
とはいえ、せっかくのフィリピン滞在なので色々な料理に挑戦してみることはフィリピンに訪れた甲斐がありますので、味がどうであれ1回くらいチャレンジしてみましょう!
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